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格闘家に関する余計なお世話なコラム

土佐の男:さよなら緑ヶ丘アパート

2020-05-26 16:12:25 | 土佐の男
―――午前3時、緑ヶ丘アパート前


馬場 「・・・(キョロキョロ)よし、誰もいないな。じゃあみんな集まってくれ」

土佐犬民 「うむ」

クボッチ 「オーライ」

アケミ 「・・・超ねみーんだけど!」

竜 「おい、なんだよぉ馬場、なんで急に引越しなんてするんだよぉ」

馬場 「いや竜さん、3回説明したし。。。んじゃ、みんな集まったところで改めて説明するか。えー、101竜さん、102アケミちゃん、201とっさん、202クボッチ、皆さんはここ緑ヶ丘アパートから引越しすることとなりましたと。理由はこのアパートが反社、つまり俺だな、俺が絡んでると週刊文文にバレるかもしれないですと。そうすると俺も皆さんもお縄になったり路頭に迷うことになりかねないから、先手を打ってここを出て行くという結論になりましたと、まぁこういう事だ。じゃあみんなでアパートに向かって手でも合わせるか、10年間お世話になりましたってな。あ、えーっととっさんは2015年からだから5年だな」

土佐犬民 「ん? っちゅう事はおら以外は3人とも10年前に同時に入ったっちゅう事かよ?」

竜 「そうだぜ土佐、ここじゃお前が一番ヒヨッコだぜ。ヘヘッ! 俺ら3人はあの事件の後すぐにここに入ったからよぉ」

土佐犬民 「あの事件? なっ、何があったがぜよ?」

馬場 「あぁ竜さん、言っちゃった。。。いやとっさん、最後だから言うけど、このアパートは10年前に4室とも借主が全員首つり自殺してるんだよ」

土佐犬民 「オイーッ! 衝撃の事実!」

馬場 「シーッ! 静かに! だから呪われたアパートつって、大家もほっぽり出して逃げてったんだ。そこに勝手に住み始めたってことよ」

土佐犬民 「おっ、おまんらそんな事件の直後によう暮らす気になったにゃあ・・・神経が分からん!」

アケミ 「カンケーないね」

クボッチ 「ちっせえこと気にすんな」

竜 「ヘッヘッヘ! ビビってんのかよ土佐! 幽霊なんているわけねえだろ。そんな△◎♪&×%$、きのこ」

土佐犬民 「な、何じゃと?」

馬場 「アル中の症状が出始めたな。急に“きのこ”しか言えなくなるんだ。症状がまだらに出るんだよな」

クボッチ 「竜さん、大丈夫、大丈夫ッスよ」

竜 「きのこ」

アケミ 「叩けば治るけどね(竜にビンタバチーン)」

土佐犬民 「なっ」

竜 「んっ? あれっ? どうしたのみんな集まって」

馬場 「またイチからかよ・・・。竜さん、今から引越し。分かる? 引越しだから大事なものトラックに積んで」

竜 「えっ、引越しなの? あっそうなの? 分かった。大事なもの? 俺は酒さえありゃどこでもいいよ」

馬場 「ホッ、よし、じゃあ一升瓶とか全部トラックに積んでな。他のみんな、トラックに自分の荷物は積み終えたか?」

土佐犬民 「おらはOKぜよ」

クボッチ 「俺もOKッス」

アケミ 「アタイは生活保護だからね。必要最低限のものしかないよ」

土佐犬民 「・・・ブフッ! ア、アタイ! おまん今時アタイっち! ヒッヒッヒッ!」

アケミ 「何だって? 何おちょくってんだいオヤジ! こんな夜逃げするハメになったのもテメエが週刊文文の取材にしどろもどろになったからだそうじゃないかい! 調子こいてんじゃないよ!(ビンタバチーン)」

土佐犬民 「痛っ! こ、こいつ、ぬぎぎ・・・!」

馬場 「おいみんな、揉めるな! 静かにしろ!」

クボッチ 「いや、マジでアケミ姉さんの言う通りっすよ。ま、俺の場合はそろそろここもガサ入るかなって思ってたからちょうどいいタイミングでの夜逃げになるけど、おっさん、今のアンタに人をおちょくる権利はねえからな」

土佐犬民 「ぐぬぬ(プルプル)・・・ん? ちょっと待てクボッチ! おまんには言われたぁないぜよ! おまん部屋に来たときはいっつも大音量で音楽流しよっちからに! アレやめれっち馬場ちゃんにも言われたろうが! 低音の時窓が“うおおーん”ゆうち響くがぜよ! 震度1くらいの感じがする! 震度1くらい!」

馬場 「大きい声出すなって!」

クボッチ 「そりゃレゲエは低音が命だから仕方ねえだろ。あっ、今のレゲエはクソだよ? 俺のオススメは90年代のダンスホールだね」

土佐犬民 「し、知るか! いっつもおまんの言いゆうこと半分以上分からんがぜよ!」

クボッチ 「なんでアンタいつも怒ってんの? ストレス溜まってんじゃねえの? なんなら今度俺の部屋でガンジャ一発キメるか? そんでビーニマンのChronic流しゃ俺たちのわだかまりも解けて2人ともゴートゥーヘブンだよ。いい加減仲良くやろうぜヤーマン」

土佐犬民 「わ、分からん分からん! もうおまんとは喋らん!」

クボッチ 「チッ、何だテメー、歩み寄ってやったのによ。このボンボクラー」

土佐犬民 「だっ、誰がボンクラぞ! ええ加減にしちょけよ!」

竜 「なんだ? ケンカか? やるってえのか!? 誰でもかかってこいよ!」

アケミ 「テメエは関係ねえだろっ!(ビンタバチーン)!」





















馬場 「・・・・アハッ、アハハッ、みんな僕の言うこと聞かな~い(白目でスキップ)」





























土佐犬民 「いかん! 馬場ちゃんがおかしなった!」

竜 「おっ! ヘヘッ! なんだよ馬場そのダンスは! 俺もやろうっと(白目スキップ)」

クボッチ 「ジャムってる。イカすぜ2人とも!」

馬場 「ダブルパチンコ!」

竜 「だっ、ト、トリプルパチンコ!」

アケミ 「馬場さんちょっとヤバイね、普段こんな事する人じゃないからね・・・。馬場さんしっかりしな!(ビンタバチーン)」

馬場 「いてっ、はっ! 俺何してたんだっけ・・・。そうだ引越しだ! 急がないと・・・。みんな用意できてるんだっけ!? それじゃあ早速出発だ!」


闘いは続く


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