でも感じるようになった。初孫の私を溺愛していた祖父は
昔の歌舞伎役者のような好男子で、銀座で貿易会社を経営
仕事は毎日ハイヤーの送迎、綺麗なお妾さんを囲っていた。
祖父の3人の子(息子一人と娘二人)と六人の孫達の正月
集合写真で中央にいるのが祖父、私は左側の中段である。
70歳過ぎるまで老いを感じなかった自分は、幸運なのか
もしれないし、この年で老いを感じるのは至極当たり前、
きっと誰でもが通る道なのだろう。別に身体がどこか
悪いわけでもないし、毎日の食事もおいしいし、元気
でダンスも楽しめている。だからこそどこかで老いを
感じている自分に抵抗しているような気がする。
今まで超がつくほどポジティブでやり過ごしてきた身と
しては、そんな自分を持て余しているのが現状である。