もう10年近く前の話です。
小3のお子さんを連れて面談にいらっしゃいました。
数学習(かずがくしゅう)を希望されましたので、早速始めると、かなり短期間で(記憶ではたぶん5ヶ月以内)終了しました。
その後は、単元授業を受けたいと希望されました。
家ではハイクラスというテキストをさせています。
先取りを希望しているので、小3ですが、小4の内容を勉強をさせて欲しい。
このように仰いましたので、お子さんの様子も合わせて判断し、先取りを実施することになりました。
1回の授業でひとつの単元を行いましたが、そのうちシリーズの練習問題も希望してきました。
お子さんはとても優秀でしたが、基礎基本をざっとやって、すぐに練習問題レベルはさすがに無理でした。
そのうち覇気がなくなってきました。
自分の分を超えた先取りは、お子さんを苦しめるだけと言葉を尽くして告げたところ、
「先取りしたいから、引き続き先生の塾にお世話になることを希望したので、それをしていただけないなら辞めます」となりました。
今後はこういうご希望者はお断りしよう。
自分の立ち位置をしっかり決めて、保護者は私が選ぶ。
と、このときに胸に刻みました。
このときの思い出は、私の中では、後味の悪いものでした。
ところがその4年後、
その方から思いがけないメールを頂いたのです。
○○です。
覚えていらっしゃいますか。
受験が終わりました。
子ども曰く、「受験勉強のとき、数学習の訓練でさかんに行っていたことが、ものすごく役に立った」。
そのことを一言告げたかったので一報しました。
その節はありがとうございました。
不思議なことに、合格先は書かれていませんでした。
でも希望のところに入いれたから、わざわざご連絡を下さったのだと勝手な解釈をしました。