リニア新幹線の期成同盟会で関係知事が川勝知事に苦言? | 晴れのち曇り時々Ameブロ

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各知事共にやんわりと苦言を呈していたようですが、それはそうですよね。
大井川の水問題に関しては、以前にも書きましたが、南アルプスに降った雨や雪解け水は9割方は沢筋から川へ流れ、残りの1割も地表付近の腐葉土に吸収されます。
ほんのわずかに、岩脈から染み込んだ雨水は、数百年・数千年掛けて地下深くに大きな水脈を形成させる。
当然、トンネル掘削でそこに当ててしまうと、トンネル内に大量の地下水が流れ出す。
数百年・数千年でぽたぽたと溜まって行った水なので、それがまた万有引力に逆らって大井川に戻るようなことはありません。
そのような水は更に地下深くへ染み込んでいき、いずれは温泉水等になっていくということです。

火山帯と違って、南アルプス山域は岩盤がしっかりしているので、熱海・三島間の丹那トンネルとは違い、例えると群馬県と新潟県をまたぐ「大清水トンネル」が地盤的にも似ていると思います。
むしろ、大清水トンネルのほうが谷川連峰を貫いているので、水への懸念は大きかったかもしれません。
実際、トンネル掘削においては、かなり地下水が出たらしく、JRの自販機で「大清水のおいしい水」として売られていましたよね。
結果は、特に利根川水域に影響を及ぼすこともなく、といった感じではないでしょうか。

大清水のミネラルウォーターは、当初はトンネルの掘削で出た水を使用していたようですが、今はその水が数年で枯渇したのか、周辺地域の湧き水から採取しているようです。
確かに、数百年・数千年掛けて溜まった地下水にも限りがあるので、そのミネラルウォーター部門の業績が良ければ、採取場所を変えても続けていくのでしょう。
静岡県も南アルプスの環境問題を考えるのでしたら、無駄に東電に上納金を与えずに、トンネルから出た水を商品化してもらい、その売上の一部を植林等の環境保全にあてがえばよろしいのではないでしょうか?

後は、掘削土の問題は、土石流等の災害にならないように円滑かつ専門的に進めていけばよいと思います。
残土置き場を調査して、危険な量がどの程度なのかを明確化して、それをオーバーしてしまうものは、一部近隣県に受け入れてもらうという選択肢も必要かもしれません。
熱海で発生した不法盛土による土石流を、当初「自然災害」と断言していた川勝知事が残土置き場云々でJR東海に苦言を呈するのもどうかとは思いますが、そういう選択肢もあるということです。
法的な壁もあるかとは思いますが、あくまでも問題解決に向けての個人的なアイデア。
ところで、東電さんは田代ダム案が可決されたら、そこから得た収入は1円でも2円でも電気料金へ還元してもらわないと困りますね。



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