アイルランドで癒し釣り

記事と関係ない内容ですが、アイルランドの道路交通法について質問させてください。
当方今度の夏季休暇にアイルランドでレンタルバイクでのツーリングを検討しております。日本との違いとして、ラウンドアバウトについては多少調べたのですが、他に何か日本との違い、注意するべき点はありますでしょうか？
YouTubeにアップしていらっしゃる動画を拝見する限り、日本と比べ特に危険ではないと感じましたが…
面識もないのに質問ばかりで図々しいのは承知ですが、回答いただけますと幸いです

初心者ライダーさん、コメントありがとうございます。お返事が遅くなり申し訳ありません。思いつくままに書いてしまったので長文になりましたが、読んでいただければ幸いです。


レンタルバイクについては旅行代理店の方などにお願いしていると想像しますが、もしも個人旅行かつご自分でレンタルの予約などをされる場合には、お店の規約（Terms & Condition）を良く確認されることをお勧めいたします。

各店の年齢制限はもちろんですが、ほぼ全ての店にある免許を２年以上保持しているという条件に、免許の取得国が指定されています。日本が含まれていないお店の場合、国際免許があったとしてもレンタルできないことがありますのでご注意ください。


さて実際の運転についてですが、総じて運転マナーは非常に良好であり、また交通法規についてもほとんど同一ですので全く心配する必要はないと考えます。ラウンドアバウトの走行方法についても日本にあるラウンドアバウトと同様です。道路標識も常識の範囲で理解できる程度の違いしかありません。どうぞご安心ください。


装備はレンタルされるのではと想像いたしますが、ご自身の道具をお持ちになっても問題ありません。アイルランドでの装備に関する法規はヘルメットの着用のみです。

ただし、北アイルランド（UK）はその規格についても法規が存在します。日本のJISやSG規格のヘルメットでは違法になります。DOT、SNELL、ECE 22.05、CE、British KitemarkまたはBS 6658:1985規格のヘルメットが必要です。

形状についてはフルフェイスが殆どで、私のようなジェットヘルメットは合法ではあるもののまず見かけませんが、半ヘルなどでない限りは大丈夫です。システムヘルメットも合法です。

日本よりもしっかり行われていることと言えば、反射素材を使った服を着用するという点でしょうか。プロテクターなどもしっかりつけて走ることが一般的です。とは言えアイルランド及びUKであれば必須ではありません。（ヨーロッパの大陸側ですと、国によってはCE規格のプロテクターが必須の国もあります。）


さて前置きが長くなりましたが、注意することがあるとすれば路面状況、信号の扱い、そして他のバイクの走行マナーです。


まず路面状況ですが、街中であっても大きな穴や亀裂、田舎であればさらに路面の傾きが多くみられます。土日月ですと繁華街の近くでは割れたガラスなどが散乱していることがあります。

これらは安全に無理のない速度で運転する分には無問題なのですが、制限速度の高さと相まって実際に運転する際には多少緊張することがあるかもしれません。

例えば、一般道、対面通行、なおかつガードレールが無いような状況を80～100km/hにて走行している状態で穴があったり、煽ってくる車がいたりという状況です。どうぞご自分が安全と考えるペースでの走行、または路肩に停止するなど大らかな運転をされますようお心がけ下さい。


次に信号の扱いについてですが、街中では歩行者及び自転車による信号無視が普通にあります。突然の飛び出しなども多く見受けられますので、信号を信用せず常に周囲に気を配る必要があります。もし可能であれば、ダブリンシティー内を通勤の時間帯に走行することは避けても良いかと思われます。


最後に他のバイクの走行マナーです。当たり前のことではありますが外国ですので、日本と異なる点が多々あります。


例えば、排気量などに一切関係なく、走行中に横に並ばれる、挟まれる、追い抜いてくるなどは悪いマナーではありません。すり抜けについても徐行時であれば基本的に許可されておりますので、車と車の間にいる時に、ご自身と車の隙間をすり抜けるバイクなどもおりますが、これも悪いマナーではありません。

ですので日本であればちょっとカチンとくるような運転をされたとしても、ご自分の安全だと思われる走りを貫く心の準備があると良いかと思います。繰り返しますが、日本での交通法規を順守した走りであれば、ほとんどの場合問題は一切ありません。周りに合わせる必要も皆無です。


ライダー同士の挨拶は一般的によく行われますが、ピースマークは決して用いないようご注意ください。

ピースマークは理解されないだけではなく、手の甲を相手に向けて行った場合（またその判断がはっきりとつかない場合）はフ〇ック・ユーの意となります。中指を立てる行為よりもさらに度合いが増し、日本での軽い意味とは全く異なり、相手に怒鳴られても殴られてもまったく文句が言えないほどの重い行為です。なのでこちらでのジャンケンチョキは、親指と人差し指であります笑。

ライダー同士の挨拶は、首をかしげる、足を前や横に伸ばす、教室での挙手のように平手を挙げるなどで行います。とても喜ばれますし、返してくる方も多くいます。是非交流してみてはいかがでしょうか。


最後に運転マナーとは少し離れますが天気と国境についてです。


アイルランドは緯度の高い位置にあり、真夏であっても曇りや雨の場合は非常に寒い思いをします。またにわか雨が非常に多く降ります。どうぞ着慣れた春秋むけの雨具をご持参ください。


ご存知の通りアイルランド島の北側は大英帝国（UK）であり、南側のアイルランド（共和国）とは距離・速度・重量などの単位から、通貨、法に至るまで、言葉はおおむね一緒とはいえ別の国です。運転においても国境を超えると速度制限や距離、そして道の種別表記が変わります（交通法規はほぼ同一です）。

ですので、例えば速度であればアイルランドのkm表記とUKのマイル表記が混在するなど、バイクのメーターが頼りにならない場合があります。取り締まりはそれなりに行っておりますので、どうぞご注意くださいませ。

現在イギリスのEU離脱が大騒ぎになっていますが、万が一、ご滞在の際にUKがEUを離脱していた場合、国境管理がなくとも自由な行き来はできません。保険も適用されません。また離脱していない場合であっても、レンタルバイクの規約等で禁止されている場合もあります。併せて心にお留め置きください。


長くなりましたが、以上、参考になれば幸いです。夏、特に６～７月のアイルランドは最高です。楽しい旅になることを祈っております。┏◑ ﾍﾟｺﾘﾝ


追記：
蛇足ですがブログの方は記事投稿するとき以外ほとんどチェックしていないため、もしお急ぎの質問など滞在中にありましたらお気軽にツイッターへご一報ください。

パパ先制打さん
丁寧なお返事をいただき、まことにありがとうございます。現在lemonrock bike toursさんというお店でのレンタルを検討しております。
しかし色々教えていただいたにと関わらず、仕事の都合で行けない可能性が高くなってきてしまいました…。申し訳ありません。

行けなくなった場合は、パパ先制打さんのYouTube動画を拝見してツーリング気分に浸りたいと思います。