この話は2年ほど前の月一の集まりでお話をさせていただいたものの一部です。

 

今日は身近にあるスマホや携帯、リモコン、自動車などに使われているバッテリーと人間の心と行為の近似について心の浮かんだことを話したいと思います。

 

電池、バッテリーには色々の種類と用途があります、家電製品自動車、ロボット、産業用機器、宇宙船、ロケット、玩具、等、バッテリーが突然無くなったらと考えると現代ではあらゆる機能に問題が生じ大混乱に陥るでしょう。

 

このバッテリーは皆さんご存じのように電気エネルギーを貯めて貯蔵するものです。

日本語で蓄電池とも言います、同じように電気エネルギーを貯める物にコンデンサーというものがありますがそれは少し用途が違います。

 

バッテリーは機器を使用すると蓄えられたエネルギーが減っていきます、だから空っぽになる前に再度電気エネルギーを注入する必要があります、これを充電と言います、皆さんは当然のようにそのことをご存じで躊躇いのなく充電をされていますね。

この充電とはバッテリーの容量に応じた電流を充電器から供給して電気エネルギーを補給します。

充電には二通りの方法があります、普通充電と急速充電です。例えば自動車のガソリンエンジンを駆動するために使われているのは鉛バッテリーが殆んどです、電極に鉛を使用しているからこのように呼ばれます、電解液は希硫酸です。

 

ハイブリット自動車や電気自動車に使用されてバッテリーは鉛電池ではなくリチュウムイオンバッテリーです、容積当たりのエネルギー蓄積量が違うからです。

 

ガソリンエンジンやデーゼルエンジンを始動するためのモーターはセルモーターと言われます、そのセルモーターが無い昔はエンジンのクランクというシャフトを人力で回して始動させていました、セルモーターはサイズが小さくて大きなトルクを出せますが連続して回すと壊れます、あくまで始動モーターなのです、しかし重い負荷であるエンジンを回すには非常に大きな電流が必要なのです。

(このような内容は人間の肉体と心に当てはめることもできます)

 

最近のモーター関係はインバーター制御という方式を使用してエネルギーの節約や機器の性能の向上を図っています。話を戻して充電のことですが一般的に普通充電というのは定格容量の10分の1が目安とされています、バッテリーの種類によりますが満充電するには数時間を要することになります、そこでもっと早く充電できないかと考えられたのが急速充電です、最近ではこの急速充電にもいろいろな方法があるようです。

一般的に急速充電するには充電する電流量を大きくすれば時間短縮になるそれは事実です、ただし急速充電はバッテリーの寿命を短くする短所がありました。

 

今はその短所を補うために色々な改善がなされているようですがそれでも普通充電よりも急速充電はバッテリーの温度を上昇させてしまいます、一時、某メーカーのスマホのバッテリーが燃えたり爆発したりしたことがありましたね、短い時間で充電しようとすると普通は充電電圧を高くして電流がより多く流れるようにします。

 

そうすると発熱も大きくなるのです何故かと言うとバッテリーには内部抵抗と言うものが存在するから抵抗に電流を流すと発熱するからです、この原理を利用したのが電熱ヒーターや電気ポット等が身近にありますね。

 

満充電をこえて充電するようなことをすると過充電状態になり高温発熱や爆発のような危険があり、同時にバッテリーの機能は低下して使えなくなります。また別のことでバッテリーを短絡、ショートしますと急激な発熱高温になり電解液が気化してそのガスで爆発することもあります、(殆どのバッテリーは液状かゲル状の電解液を使用しています)最近は固体電池が実用化されつつ研究が進んでいるようですが。最近の色々な機器は過充電にならないように保護機能をつけた物が増えています。

 

充電と反対は放電といいます、充電もせず使いすぎたり放置したりすると過放電になります。

バッテリーの内部抵抗により使わなくて自己放電と言う作用より蓄えられた電気エネルギーは無くなります。この過放電状態になりますと充電しても機能回復は出来なくなります。

 

ちなみに電流を流せる物質にはすべて抵抗が存在します。良伝導体と言われる銅、銀、金にも当然抵抗があります、抵抗をゼロにすれば発熱もなく理論上は無限の電流をながすことができますが供給源が困難でこの世の物質界において無限大のエネルギー供給は現在の科学では実現できていません。

 

抵抗をゼロにするには絶対零度にすればよいというのは皆さんご存じだと思いますが絶対零度は-273℃と言われています、最近は研究が進み高温超電導物質が発見されて-190℃くらいでも可能になりそれを利用されて実用化されようとしているのがリニア鉄道です。

 

このリニア鉄道については高橋信次先生がご存命中に予言されていました、東海道新幹線の計画が実現化される昭和30年代にリニアの発想と研究は旧国鉄技術研究所においてされていました、図らずも私自身その時には新幹線の通信システムの試験実験に従事していましたから国鉄技研の一部の情報は聞いていました。

 

回りくどくなりましたが科学的、技術的にお話ししないと否定的な意見を持つ方々もいらっしゃるからです。

 

高橋信次先生はよくアインシュタインの特殊相対性理論を用いて物質はエネルギーの塊であると言われていました、その見地からすると生物である人間の肉体も意識エネルギーもこの世のすべてのエネルギーは神からのエネルギーと言われていました。

 

人間の精神も生まれて育つ環境や習慣、またカルマもあり心の中に抵抗をもっています。

 

法を知って急激に自分を変えようとすると急速充電のように発熱と同じようなことになる人もいます。またショートと同じような状態になりますと精神破壊にもなりかねません。

 

又、肉体で考えるならば懸命に走っていて急に方向を変えたり止まろうとすると慣性の法則にしたがい転んで怪我をするようなこともあります、心も同じことです通常何も考えずに習慣化された思い方や行為で生きてきた人が高橋信次先生の教えを知ったから自分の生き方を転換しようとして戒律的に自分を縛りますと自己否定に走り自分を責めて暗くなり正しい法を実践しようとしたのに却ってちぐはぐな思いや行為になり、それで自分は駄目な人間だと自身喪失をしてしまう人もいます。

 

正法なんか知らないほうが良かったと嘆く人がいるのはそのような傾向の人です。

反省しなきゃと反省ばかりに気を取られ自分を縛りがんじがらめになり周りの人間関係まで壊してしまうようになってはいけないのです。

よく新興宗教の信者になってそうなるような人がいます。本来の正しい生き方は自己の心の向上を図るものであって他の人に自分が信じたからと言ってそれを押し付けたり強制したりするものではない筈ですね。

弛まず一歩一歩決して歩みを止めることなく生きている限り自己研鑽に励むことが人間として存在を許されている意義なのです。

貴方方の心臓も一時と歩みを止めることなく動き続けていてくれる、急に脈拍が数倍も多くなったら大変でしょう、変わらず貴方を生かし続けているのです。

 

短時間、短期間に結果を求めることは自分を危うくすることもあるのです、急速充電やショートと同じです、前分が長くなってしまいましたが釈迦が説かれた「中道」ということをよく見なおしてください、そうして皆さんに安らぎの心が得られたならば私自身望外の喜びです。

 

この世の中は自然界を含め全てが法そのものであると言えるでしょう、身の回りに存在するものを一寸見方を変えて観ればそれが事実だということがお分かりになると思います。