はじめに

 

事の始まりは、航空会社の「マイル」でした。

ここ2年、海外に全く出られなくなってしまっている自分。

自分が普段使っているクレジットカードは、その利用額に

応じてポイントが加算され、それが航空会社のマイルに

変換されて、特典航空券などのメリットが受けられる優れもの。

普段使いのカードなので、結構なポイントがたまり、

それがマイルに換えられるため、これまで2年か3年に1度、

このマイルを使って海外旅行に出られていました。

しかし、この2年はそれができず、ただただマイルがたまり・・・。

「このマイル、どうしようか・・・。失効したらイヤだなぁ。」

「しばらく飛行機に乗って、どこかに出かけてないなぁ・・・」

という2つの気持ちがリンクし、何とはなしに会員用サイトで

航空券の検索をかけてみたら、普通だと年末年始やお盆など、

超繁忙期には手に入りにくい、特典航空券(国内)が

手に入ることが判明。

 

だったら、コロナもいくらか落ち着いてきている今、

十分注意しつつ、出かけることは可能なのでは?と思ったわけです。

 

そこで行き先。

マイルの数からすると、北は北海道から南は沖縄まで、

どこを旅することも可能な状況です。

けれど、自分が旅を考えていると言うことは、多くの人も旅を

考えている可能性があるわけで、そうすると、人手が集中しそうな

こうした一大観光地。

人が大挙して訪れる場所に自分も行く勇気は、残念ながらありません。

そして、それとは別に、

実は自分、以前からずっと、これといった理由はなく、

「山口県に行ってみたい」

と思っていたんですね。本当にただ漠然と・・・です。

本州最西端だからか?いや、別に・・・。

ふぐがおいしいからか?いや、これまた別に・・・。

でも、一生のうちに一度は訪れたいと切望してきた場所。

(九州旅行等の際に通ってはいたのですが・・・)

チケットを確認すると、まだ残っていたため、

思い切って、今回の旅の目的地を「山口県」に決めました。

 

・・・というわけで、出かけてきた今回の旅。

コロナが落ち着いてきたとは言え、まだまだおおっぴらに、

「旅行に行ってきたぜ!!」

って言えるような状況ではないのですが、行ってしまったものは

仕方がありません。そこで、今回も、旅日記として今回の3泊4日の

旅を、書き残しておこうと思った次第です。

よろしかったら、ぜひおつきあいください。お気楽にはなかなか旅も

できなくなってしまった昨今。(特にご家族連れなどでは切実ですよね)

少しでも旅行気分を味わっていただけたら・・・と思います。

 

 

久々のフライト

 

午前中に仕事があったため、朝から出かけるわけにいかず、

夕方19:10の山口宇部空港行きの飛行機を予約したSim。

仕事を終え、いったん家に戻って出発の準備をしたあと、

車に乗り込み、バス会社の車庫へ。

ここには飛行機利用者用の駐車場があり、

ここを始発とする空港行きバスに乗り込むことができます。

以前は電話やネットで、この空港行きのバスを予約することが

できたのですが、最近予約のシステムをやめ、

「先着順」となった、この空港行きバス。

せ、先着順!?

非常に不安を感じた自分。一応念の為、前日にバス会社に

電話をしてみました。

「あの、15:25の空港行きバスって、予約できないんです

よね?」

「はい。少し前にそういう形に変更になりました。」

「ってことは、たとえば、バス停に行ったら長蛇の列で、席が

ないなんてことになった場合、乗れないってこともあり得る

わけですよね?」

「はい、そうなります。」

・・・マジか。

まぁ、そういうシステムにしたということは、それでもバスに乗れない

客は出ないと想定してのことなのでしょうから、おそらく心配は

ないと思いますが、万が一にもそんなことになったら

洒落にならないので、少し早めにバスの乗り場に向かった自分。

 

始発のバス会社車庫から乗り込んだのは、自分と他2名。

 

やはり、いらぬ心配だったようです。

ちなみに、途中の駅前バス停から乗り込んだ客も3名。

おそらく50人近くの客が乗せられるはずのバスは、

計6名の客だけを載せ、羽田空港に向かったのでした。

 

空港到着予定より15分遅れ。まだ少し年末・年始休みまでは

日がありますが、それでも休みに入った人は少なくなく、

また、昨年とは違い、この年末・年始は人の動きもありそうです。

チケットはすでに自分のスマホに入っているので、

そのまま保安検査場へ。

久々なので、ちょっと緊張しながら、例の「ピンポン」をくぐり、

荷物がX線検査を通って出てくるのを待っていた・・・のですが。

なぜか、自分の荷物が、自分の方に向かってこず、

途中で枝分かれした別のレーンに運ばれていきます。

ほどなく係員に呼ばれたSim。

「恐れ入りますが、カバンの中に入っている、カギの束を

出してもらえますか?」

自分、カギをどこかで落としたりしないように、必要なカギは

全て同じキーホルダーにくっつけ、さらにそこに、他の

数個のキーホルダーをくっつけているんですね。

こうしておくと、たとえどこかで落下したとしても、驚くほど

でかい音が鳴るんで、安心なんです。

その鍵の束を、さっき検査を受ける際に、ポケットから出し、

カバンの中に入れてあったのです。

やましいことはなに一つないので、カギを取り出し係の

人へ。

映像を見ていた人が目で確認し、無罪放免。

持ってきてくれた係の人曰く、

「このキーホルダーが小さなナイフに見えたようです。」

とのこと。

疑われたのは腹が立ちますが、

保安上のことを考えると、逆にそこまでしっかりやって

もらえてるという安心感にもなります。

 

さて、少し時間があるので、ラウンジへ。

あ、今日の行きのフライトは、自分が持っているステイタスで

取得することができる「アップグレイドポイント」というのを

使って、プレミアムエコノミーという席に変更したのです。

国内線なのに、食事も出るそうです。

座席もゆったりだそうです。

そして、この、ラウンジも使えるそうなのです。

とは言っても、ラウンジの方は、

コロナ前にかろうじて取得したステイタスがあるので、

これがなくても使えるのですが、

せっかくなので、今日は「プレミアムエコノミー客」として

利用してみようと思います。

 

 

国内線のラウンジは、ただ座って休める場所。

飲み物はいただけますが、

食事類はありません。

ま、望んでもいませんが。

搭乗までの1時間ほどを旅に思いを馳せながら

過ごし、搭乗時刻が近くなったので、ゲートへ。

 

 

ここでも、プレミアムエコノミーの客は、

①小さなお子様連れのお客様 お手伝いが必要な

お客様、妊娠されているお客様

②ANAダイアモンドメンバーのお客様

の次、③番目に搭乗できます。

 

実は、ラウンジも、この優先搭乗も、自分が持っている

ステイタスで同じ待遇が受けられるのですが、

今日はその、「プレミアムエコノミー客」の恩恵に

あずかろうと思います。

 

搭乗すると、足下の広さに感動している時間もつかの間、

 

 

まもなく飛行機が動き出し・・・

ただ、なかなか飛び立つことがなく、時間が過ぎ、

15分ほど遅れて離陸。

空港内が混んでいるそう。

それもそのはず、今日は日本列島、特に北では

天気が大荒れで、大雪警報が出ている地域も多々あり。

(この天候が、荒天の地域とは少し離れた場所に向かった

Simにもこのあと大いに影響します)

到着も15分遅れるそう。

今日はこのあと、宇部空港からシャトルタクシーという、

所謂乗り合いタクシーで下関駅に向かいます。

飛行機が遅れれば、待っていてくれると思いますが、

万一行かれてしまったら、今回はこれが最終便。

空港で足止め喰らいます。

なかなか気が抜けません。

しかも、・・・久々の待望のフライトだって言うのに、

飛行機、大揺れ。

こわっ。

こちらも気が抜けません。

 

そんなことを考えている間に、お食事が運ばれて

きました。

 

 

美味しく頂きました。

ところで、食事の時にいただいた紙ナプキン。

 

 

ちょっと読めないですかね・・・。

これ、おーいお茶の茶殻から作られているのだ

そうです。エコです。

 

さて、フライトはおよそ1時間30分。

苦のない長さの飛行ののち、

着陸に向け、高度を落とし始めます。

てか・・・

やっぱり、現在大雪の降っている地域に近い

せいでしょう。着陸時も、揺れる、揺れる。

大風が吹いている模様です。

なんとか、無事着陸。

パイロットさん、お疲れさまでした。

 

降りてからも長い

 

飛行機を一番に降り(座席は1Kでした)

預け荷物もないうえ、小さな空港なんで、

5分もしないうちに外に出られたSim。

急いで空港と下関をつなぐシャトルタクシーを探します。

あぁ、あれかぁ。

タクシーとか言うから、どんな小さい車かと思えば、

所謂小型バスです。

以前は空港と町との間を、成田や羽田同様、

大型のバスが走っていたそうなのですが、

コロナ禍もあり、バスはこの形に変わったのだそうです。

小さいタクシーで肩が触れあいつつ移動するのかと

不安だったので、安心しました。

さぁ、これならゆったりホテルに向かえるなぁ~と

ほっとした矢先・・・。乗客を迎え入れるため外にいた

運チャンが、車に乗っている客にアナウンス。

「みなさんのANA便とほぼ同時刻に到着だったはずの

JAL便が遅れており、到着まであと50分ほどかかります。

恐れ入りますが、その便が到着してから出発いたします。

ご理解ください。」

・・・だそう。

はぁ~!?と声が出そうになりましたが、

思い返せば、自分の便に15分の遅れが出た際に、

真っ先に心配したのは、この車のことでした。

今現在、おそらくJAL便の中でも、その心配をしている

人がいるはずです。

運転手さん、わかりました。みんなで待ちましょう。

しばらく座席に座って、今後の予定について考えていた

Sim。そして、ふと思い出して、外に出て電話をかけることに。

今回、1つのキャリーケースと、小さめのボストン。

そして、小さなショルダーバッグがSimの全荷物。

今夜は下関に宿泊しますが、明日は朝から列車に乗って、

日本海側の萩に向かい、そこで1泊。

翌日再び下関に戻ってきて、今日とは別のホテルに

宿泊します。

海外の旅ではよくすることなのですが、

下関を出て再び下関に戻ってくるので、

萩で必要となるモノだけボストンに詰め込めば、

明日、明後日とキャリーケースは運ばなくてよくなります。

ということで、

明後日宿泊予定の下関のホテルで、チェックインまで

そのキャリーケースを預かってもらえないかという、

確認の電話です。

フロントの女性に快く承諾していただけました。

明日の朝、いの一番で、ホテルに届けましょう。

50分後、

到着したJAL便を降りて、車に乗り込んだ客、4人。

客は全部で7人。

この時期なので、もう少しいるのかと思ってました。

自分的には快適ですが、会社的にはどうなんでしょう・・・。

 

いざ、今宵の宿へ!!

 

1時間20分ほどのドライブ。

 

 

日付が変わる少し前に下関駅到着。

都合良く、明日荷物を届ける予定の

ホテルを発見することができ、

明日スムーズに荷物を預けに行けそうです。

 

が・・・。

 

凄まじく寒いです。

それに、天気予報では降らないはずだった

ここ山口、下関、ただいましっかり降雪中。

 

せっかく駅構内で、たくさんのふぐに

出迎えてもらったのに

 

 

笑顔も出ません。

駅からホテルまでは歩いて3分。

たったそれだけの距離の間で、

気持ち的には遭難する勢いでした。

よかったぁ~、ダウンしっかり着込んできて。

 

ホテルにチェックインすると、荷物を部屋に置き、

 

 

何はともあれ、ホテル自慢の大浴場へ。

冷え切った身体をしっかり温めます。

明日からの旅の間の雪が気になります。

大丈夫でしょうか・・・。

まぁ、なるようにしかなりません。

今日は単なる移動の一日。

明日からが旅本番です。

今日はしっかり寝ようと思います。