それぞれが見る道を前に
僕らは並び天を仰ぐ
幾千もの時を超え
雲はこの地に辿り着いた

同じ景色は 二度とないと
同じ顔ぶれは 二度とないと
深々と頭を下げた
学び舎に見たのは 涙と三年間


ありがとう
友を学びました
共に駆け出した未来が
今となり
もう足跡は辿らない

ありがとう
夢を学びました
今は夢に続く一歩となりました



僕らの道がずっと平行線でも
僕は君を見るよ
きっとこの道は
果てしなく未来へ続いていくんだろう

君と肩を組んで 歩いていこう
君と心繋いで 進んでいこう
微かに聞こえたのは
「頑張れ」
学び舎の秋風


ありがとう
苦しみを知りました
壁を乗り越えて僕らは
強くなれた
こんなに大きくなっていた

ありがとう
悲しみを知りました
涙の数だけ僕らは一歩進んでいく



コンクリートのお前に
向かうのはもう これで最後ですか?



さようなら
明日を学びました
友が泣く隣で
そっと 空を指差しました


ありがとう
旅立ちは近付くけれど
君を忘れないよ ずっと
ずっと 忘れないよ

君を忘れないよ ずっと
ずっと 忘れないよ








懐古なう。



高校最後の文化祭に向けて、相方と二人で作った曲。



フォークソング部で毎日放課後に、人のいなくなった教室で相方とひたすらギター持ってゆずの全曲集広げて歌ってた。

毎日毎日。
飽きもせず毎日毎日。


軽音行ったり、和太鼓行ったり。
三年なったら勉強とかもしてた。
忙しい毎日やったけど、凄い充実してて凄い楽しい毎日やった。



そんな生活をくれた母校に感謝の気持ちを表したくて、相方とこの曲をつくった。


二人で一行ずつ詞を書いて、Aメロは相方が、Bメロは俺が、サビは二人で。

相方の家で作った記憶がある。
きったないあいつの部屋でwww



残暑の残る、クソ暑い秋。
文化祭。
フォークソング部として立つ最後の野外ステージ。

運動場の真ん中、パイプにベニヤ板引いただけの質素な特設ステージ。

二本のマイク。


舞台の正面には、今まで沢山の思い出を作ってくれた校舎。

目の前、ステージの下には、自分達を好いてくれてるたくさんの友達。

部活の仲間と後輩達。




四曲ぐらい歌ったんかな?
この「学び舎」を含めて。



うちも相方も忙しくて、確実に練習不足やったけど、この曲だけは完璧に歌いたかった。

皆とこの曲で、共感して欲しかった。
この曲を、聞いてる人の心に残したい。
ほんまにそう思って歌った、初めての曲。



歌ってる最中、仲良い友達が泣いてるのが見えた。
もう、それが切なくて、でもめっちゃ満足やったのを覚えてる。



相方とは幼稚園から高校まで一緒で、高校で急に最強に仲良くなった。

喧嘩もした。
泣きながら相談されたことも何回もあった。

ほんまに青春やったなぁ…



高校を卒業して、五年。

今になって、この曲を聞き返すとすごく心に響く。
時間差攻撃ですね。


ほんまに、高校で過ごした三年間が蘇る。
あのときの匂い、あのときの気持ち、あのとき見てた景色。
五感の全てがタイムスリップする。



高3の文化祭は、ほんまに最高やった。
軽音はバタバタしててただ楽しかったってことしか覚えてないwww

Baby Babyの大合唱は最高よねwww



和太鼓では、ずっとメインでやり続けてた演目を最後にやった。


それぞれにソロパートがあって、ソロパートはそれぞれの部員が考えるものやから、他にない。

順番に全員がソロをやっていく演目。


皆のソロを聞きながら、泣きそうになった。

「あぁ、もうこれが終わったら、もう皆で舞台に立つことないんや」って思うと、ほんまに涙が出そうになった。


毎月何処かに公演に行って、その成果が認められて、私らの代で正式に部になったこともあって、顧問の先生のうちらに対する気持ちも人一倍強かったと思う。


毎日夏でも窓もドアも閉め切って、バチ持って太鼓叩いてた。
汗だくだくで。
真夏の外気が涼しく感じられた。

思い出すなぁ、あの風。

練習終わったらみんなで足洗いに行って、水の掛け合いしてはしゃいでた。


手の皮なんか、何回めくれたか分からん。

バチには文字通り、血と汗が染み込んでた。



そんな毎日が最後の演目やってる間中、頭の中ぐるぐる回ってた。


皆仲良かった分、ギスギスして居心地悪いときもあった。

でも、大事な、他にない仲間。



最後のフィナーレの時、曲が終わる前から会場から拍手が沸き起こった。

暗い体育館で、照明ついてるせいで、お客さんがどれだけ入ってたか分からん。

でも、曲が終わった瞬間、本当にどっと拍手が鳴り響いた。
わぁって。
歓声が聞こえた。



その時、顧問の先生の言葉を思い出した。
「本当にいい演奏は、曲が終わる前に拍手が起こる」って。



それを、最後の最後に身をもって知った。


鳥肌が立って、涙が溢れた。


あの瞬間のことは、皆がはっきり覚えてる。
そして、口をそろえて「あれは最高やった」って言う。





そんな高校生活。



五年経って、みんな大学なりを卒業して働いたりして、それぞれの道を進んでる。


色んな人に出会って、色んな経験をして、自分の道を歩んでる。

それでも、記憶の中で同じ記憶を共有してる。
心の何処かで繋がってる。


全然連絡とってなくても、「あいつ最近どうしてるんやろ?」って気にする。


誰か私のことも気にしてくれてるんかな?ww



私の相方は、今でも仕事しながら音楽活動してる。
凄く頑張ってる。

同じとこに立つことは出来んけど、あいつの音楽のスタート地点に立ってたのが私やって思うと、ほんまに誇らしい気持ちになれる。


皆に愛されて、苦しんでもがきながらも、音楽に対してほんまに真剣に向き合って頑張ってる相方。

ライブ見に行って楽しそうにしてる姿見ると、凄く嬉しい。




高校時代に出会った友人は、ほんまに私にとって一生もん。

厳しかったり、涙出るほど優しくしてくれたり。


あの時は、面倒見るポジションやった私が、今では一番心配かけて一番面倒見てもらってるwww



鬱から回復した時、絶対恩返ししようって決めた。

見捨てずにいてくれた、大事な仲間に。


今まで自分がもらった分、周りにあげる。


だから、苦しんでる人はほっとけないwwww

自分の周りの人が、少しでも笑顔でいてくれるように。
ちっぽけな力しかないけど、一人でも多くの、一つでも多くの笑顔が作れたら。

私の作品読んだり、私と話すことで、ほんの少しでも心が軽くなってくれれば、私は幸せになれる。


貰うより、与えられる人間になりたい。