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- 登録ID
- 2094239
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- タイトル
私史心象(Sisisinsyo)
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- カテゴリ
- 俳句・短歌 (68位/131人中)
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- 紹介文
- 短歌
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- 連作 「原爆忌」 私史心象(Sisisinsyo)
- この街の蝉も鳴きしか一瞬に果つる定めと知り得ぬ朝に広島に折鶴集ひ長崎に鐘鳴りわたる夏空蒼し生け贄か見せしめなるか幾万の無辜の民へと向けられし核「リトルボーイ」「ファットマン」などと軽き名をつけたる者の存念いかに平安に至る道には避けられぬ犠牲といふはまさに欺瞞ぞ一国の為政者ならばま…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「原爆忌」
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- ガラス鉢 私史心象(Sisisinsyo)
- Kindle本「私史心象」販売中 光さす方へ~SSIRからの脱却~ #短歌 #和歌 #連作
私史心象(Sisisinsyo) - ガラス鉢
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- 連作 「オリンピック季」 私史心象(Sisisinsyo)
- セーヌ川にトリコロールのけぶり立ち集ふ世人の笑み弾みゐる若き日の胸の高鳴り呼び寄せる一瞬一秒選手の気迫郷土より出でし二十歳の倒立の天をさしたる様ぞすがしき道着にはさぞや大汗沁み入らむ長き八分制せし今ぞ日の本に育まれたる若人の他を敬へる礼パリに見る半世紀前にはたれも知り得ぬを今ぞ…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「オリンピック季」
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- 連作 「入梅」 私史心象(Sisisinsyo)
- 入梅を告ぐるがごとくほの暗き草間を羽黒蜻蛉のよぎる ひまといふひま尽く草生ひて要も不要も人の都合と もの思ひつのりしものか紫陽花の色ぞつのりて地にし垂れゆく 水張田巡れる川も満ちみちて濃きも淡きも雲を映せり いにしへの人の祈りし豊作をわれも祈らむ早苗の風に スニーカーに熱のこも…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「入梅」
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- 連作 「平安」 私史心象(Sisisinsyo)
- 古びたる家に古びし二人ゐて古びし会話日ごとに繰れり この次の帰省いつとも分かぬまま布団干したり是好日と 消えさうで消えぬままあり飛行機のけふも無事なる運行の跡 欠伸する猫抱きつつ艶めける平安大河に見入る日曜 喫緊の命の危険なき国の福祉の下に長がらふる身よ 憂き心支へくるるは庭の…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「平安」
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- 連作 「還り来ぬ春」 私史心象(Sisisinsyo)
- 思ひ出をなぞるがごとき長雨の止みて覚めゆく春の大地よ 萌え出でし命の青のいよいよに明かりて時の帳放たる まづ一歩踏み出す道のはるけきに今年の色とぞ見する桜花よ 一日を鳴きしく鳥の姿こそ見えねど春の息ぞ満ちける 濡れそぼつ桃花の下に会ひ初めしかのまなざしの目映ゆかりしを 咲くやこ…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「還り来ぬ春」
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- 温もり 私史心象(Sisisinsyo)
- Kindle本「私史心象」販売中 光さす方へ~SSIRからの脱却~ #短歌 #和歌 #連作 #エッセイ #長歌 #古典 #随想
私史心象(Sisisinsyo) - 温もり
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- 連作 「寒の戻り」 私史心象(Sisisinsyo)
- 梅見むと出で来し園にゆくりなく霰降りけり弁当の上(え)に 汗ばみて歩む日もあり冬服を引き出してまた羽織る日もあり 春告ぐる河津桜の濃き紅を眼に刻み花冷えを耐ゆ 猫もまた花粉にやらるるものらしく拭きても垂るるあはれ涙よ 雨風の荒れにしけふの春嵐 屋戸を出でゆく足を留めけり コンビ…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「寒の戻り」
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- 連作 「その時」 私史心象(Sisisinsyo)
- 玄米に炊煙たてば太古より継ぎたる細胞にはかに目覚む 諍ひしをりの台詞に似かよひて鯛の背びれの刺さりし痛み 猫飼へば「猫あるある」と人の言ふ小さき「ある」を見出す刹那 医院より帰路十五分の間のみ止みて、また降る春雨やさし 土手道にて出くはしたる野良犬に歩を留められし長き一瞬 愛猫…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「その時」
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- 天下り・・・ 私史心象(Sisisinsyo)
- Kindle本「私史心象」販売中 光さす方へ~SSIRからの脱却~ #短歌 #和歌 #連作 #エッセイ #長歌 #古典 #随想
私史心象(Sisisinsyo) - 天下り・・・
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- 連作 「性(さが)」 私史心象(Sisisinsyo)
- この家を見果すべうやペレ君の尾は庭草となりて揺れをり牡といふ性(さが)を解かれし家猫の年ふりゆきていよいよまろしことさらに男の服をまとひゐし頃あり家継ぐ定めと知りてスカートの裾ひらめける踝を誇りてをるか女といふ性(さが)産む性の役終へし今 月一の美容室にてわが性認む男とも女とも…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「性(さが)」
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- 連作 「灯火」 私史心象(Sisisinsyo)
- 元旦の憩ひを断ちて急告ぐるアラーム能登の全域覆ふ 倒れ来し電柱裂けにしアスファルト人の力の及ばぬ力 頽れし岬に踏ん張り留まれる灯台のみぞ白く聳ゆる 心にも燃やせるものを詰め込みて救助隊道なき道をゆく 潰えにし暮らしの中を縮みゐる人の元へと湯気立つ給仕 些少なりとも救ひとなり得る…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「灯火」
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- 連作 「年越し」 私史心象(Sisisinsyo)
- 秋の陽の照れる紅葉の一日を飽きもせず見しかの秋葉山 外来の泡立ち草の黄の陰に密かに生ふる麒麟草見ゆ 野良猫に情けかけたる人越して空き家に淘汰されにし二匹 老ひ家の安否いかにと尋ね来し民生委員も白髪なりて 信者にはあらねどふつと手の伸ぶるチキン、ケーキの経済効果 突然の雨に惑ひし…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「年越し」
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- オリオン 私史心象(Sisisinsyo)
- 年越しの空見上ぐれば大いなる 祈りのごとくオリオンの座す Kindle本「私史心象」販売中 光さす方へ~SSIRからの脱却~ #短歌 #和歌 #連作 #エッセイ #長歌 #古典 #随想
私史心象(Sisisinsyo) - オリオン
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- 連作 「冬至る」 私史心象(Sisisinsyo)
- 側溝をたゆたひ震ふ病葉はいづこより来し冬便りかな 凍て空を急ぎ飛び去るジェット機に師走の忙事詰め込まれをり 寒菊の黄色いよいよ眩ゆけり生類なべて黙したる中 三寒に縮み四温に緩みゆくなるほどそれが皺の元凶 去年よりさらに増したる重ね着をお洒落に見せる術を探りて 唯一のわが発露なり…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「冬至る」
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- 連作 「ターミナル」 私史心象(Sisisinsyo)
- けふひと日の熱を湛へて戻り来し電車の窓にほのか黄昏 うめきたる車輪の軋み聞きをればこの国を這ふ鉄路の無限 吐き出さるる衆人を呑み地下街は静脈のごと疲れを運ぶ 側溝をほつと立ちくる白き湯気たれの吐きたる溜息なるや 高層のホテルラウンジ煌々と散りゆく人の上(え)に君臨す 滲みゐし光…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「ターミナル」
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- 連作 「小秋止」 私史心象(Sisisinsyo)
- 一心に上りゆく蜘蛛迎へむと軒端に深き雲のふところ 青椒(ピーマン)の赤く熟れたる実のひとつ夏の記憶を今に留めむ 秋来ぬと知るや知らずや蔓のべて生ひし西瓜の縞目あざらか やうやうに巡り来たりしこの季(とき)を自在に伸びよ御柳梅そは 弓なりに撓みて土に触れなむと上つ枝に柿の六つ犇め…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「小秋止」
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- 母よ 私史心象(Sisisinsyo)
- 母よ母 もの言はぬ母 動かぬ母 その温もりを掌に受く いくたびも死線を越えて長らふる母の瞳に映る我あり 目が合へばふふふと低き笑み浮かべそれのみをして面会を終ふ Kindle本「私史心象」販売中 光さす方へ~SSIRからの脱却~ #短歌 #和歌 #連作 #エッセイ #長歌 #古…
私史心象(Sisisinsyo) - 母よ
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- 冬の稲妻 私史心象(Sisisinsyo)
- まだ早き冬の稲妻ひらめきて君を浚ひき秋止符うちて 深々と憂ひをまとふ秋えんじゅ ともに悼まむ帰らざる日々 荒野へと向かふ道こそ険しけれ名にし負ひたるチャンピオンとて 昴へと至らばそつと目を開き残りし者を見届したまへ 幸せを探しにわれも旅立たむ君が賜ひし歌を道づれに Kindle…
私史心象(Sisisinsyo) - 冬の稲妻
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- 連作 「黄金の秋」 私史心象(Sisisinsyo)
- 直線を描き飛び去る白鶺鴒そのためらひに白黒つけよとかげろふは早や旅立ちしかな波の上(へ)に来世の夢を紐解きながら羽根帚もてくすぐらばこの窓に堕ちてきさうなオリオンの夢上澄みをそつと掬ひて希望とふラベルを貼りて日に透かし見るゆくりなく辻より風は立ちにけり黄金色の香を孕みつつ葉は天を…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「黄金の秋」
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- 連作 「秋に向かひて」 私史心象(Sisisinsyo)
- 鳩尾にほのか熾火のくすぶりて夏の記憶はいまだ冷めざり 捨てゐたる西瓜の種は営々と葉を広げをり秋に向かひて 一日を降り尽くしたる夜の明けて冷気はつかに首筋を這ふ 高きより舞ひくる風に小躍りす草も枝葉もまたその影も 暑かりし陽ざし遠のく徴とて彼岸花の赤ことごとく褪す 長き夏こもり読…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「秋に向かひて」
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- 連作 「残夏」 私史心象(Sisisinsyo)
- エアコンのタイマー切れし午前四時 にはかに覚むる龍宮の夢 一回り大なるを買ふ 膨らみし夏を詰め込む保冷バッグ 他を踏みて上らむとする蟻の背をてらてら黒く積む当たり棒 甲子園の土すくへどもさらさらと袋の口をこぼるる惜夏 遠つ海の楽園は焼き尽くされて天に還りしいくたりの夢 亡き人の…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「残夏」
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- 連作 「引き潮」 私史心象(Sisisinsyo)
- むすめ子もをの子も遠く住まひをれば前世かと見ゆ母たりし我 妹は疾うに婚家の人なりき雑煮に牡蠣をのせると言ふも ことさらに好まぬままに飾り置く父の賜ひし詩集の日焼け まづ辞書を繰れとふ祖母の声ふつと浮きつつ古語もネット検索 「いこい」といふ煙草好みし人ありき 伯父か祖父かと辿る過…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「引き潮」
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- 連作 「夏の栞」 私史心象(Sisisinsyo)
- 水道の水ぬるみゐて氷温の鯛の眠りをなぞりて垂るる 冷蔵庫に肉汁の滲みいや赤く命の主はもはやあらぬを蒼穹の真白き雲のあはひへと吸はるる蝉の声わき湧きて「ここまで」と栞のやうなあくびもて「ごちそうさま」と歌集をたたむ 肌掛けを猫にもそつとかけてやる「要らぬお世話」といふ目をされても流…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「夏の栞」
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- 連作 「炎暑」 私史心象(Sisisinsyo)
- 日盛りに自転車駆りて戯りし頃わが太腿も弾みをりしを 公園の柵に留めたるリヤカーへ子らは集へり売り声なくも 一息に飲み下したる後々にやうやう甘しと知る冷やし飴 命さへ危ふき夏と天気図はただ一色の赤とこそなれ 照り返すアスファルトへといざ出でむ日傘の内に顔を埋めて 常し辺に潰えぬご…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「炎暑」
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- 連作 「五月闇」 私史心象(Sisisinsyo)
- 蓮池のもろ葉競ひて掌を掲げり雲間を漏るる光へつぎつぎと結実したる小式部の粒果(つぶ)のあはひをし垂る五月雨雨催ひ降るも降らぬも関せずとカサブランカの白ぞ眩き裏庭に憩へば揚羽、黄金虫、羽黒蜻蛉とわれを慰む鳴き初めし蝉の声だにゆかしげに常なる夏の圧迫り来ぬ移へど球児の意気の潔く重き叢…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「五月闇」
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- 留魂碑 (三首) 私史心象(Sisisinsyo)
- かの忌日マイクに留めし声だにもいまだ忘らで過ぐる一歳 そのかみの世の喧騒も遠ざかりただ寂寥の寄せ来るばかり 汝はたとひ大和の辻に朽ちぬとも留め置かまし大和魂 Kindle本「私史心象」販売中 光さす方へ~SSIRからの脱却~ #短歌 #和歌 #連作 #エッセイ #長歌 #古典 …
私史心象(Sisisinsyo) - 留魂碑 (三首)
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- 連作 「通奏低音」 私史心象(Sisisinsyo)
- 子らの声離れゆくなへに木の間よりしづかに降れる鳥のささめき吹き過ぐる風の中にもかすかなる季の移ろひ耳元を撫づエアコンの内部クリーンひたひたと寄せ来る潮のごとく満ちけりビートルズ聴きつつ源氏物語 時空の河に漕ぎ出でひとり雅楽もて奏したまひし君が代の神々しかな長野の五輪きゅんきゅんと…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「通奏低音」
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- 連作 「静寂(しじま)」 私史心象(Sisisinsyo)
- ジューンベリーの実は尽く食べられて風の間に聞く葉擦れの軽し 独り身の羽黒蜻蛉や音もなく垣へ棹へと影ぞたゆたふ 堅牢なる石垣の下(もと) 土産屋の幟しづかにわれらを迎ふ 鄙の城聳ゆる空をひとひらの風渡りきて雨の香ぞする うっかりと瘡蓋はげばわれ知らず溢れ出でたる本音ぞ赤き 彼の岸…
私史心象(Sisisinsyo) - 連作 「静寂(しじま)」
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- 蛍夜 私史心象(Sisisinsyo)
- Kindle本「私史心象」販売中 光さす方へ~SSIRからの脱却~ #短歌 #和歌 #連作 #エッセイ #長歌 #古典 #随想
私史心象(Sisisinsyo) - 蛍夜
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