記事一覧
カテゴリーを選択 解除
再読込
-
- 超「商品流通社会」と、著作権(8)
- 前回は、農作物を生み出す土地の管理・運営に長けた社会制度が「封建主義社会制度」であり、商品を生み出す資本の管理・運営に長けた社会制度が「資本主義社会制度」であるという話をしました。 封建主義社会制度から資本主義社会制度への移行にあたり、何が決定的な契機になったのでしょうか。まずこ…
0から始める著作権 -
- 超「商品流通社会」と、著作権(7)
- 前回では、情報革命が、情報社会を効率よく運営する社会システムを生み出しているところであると述べました。情報革命が、ネットワーク技術やIT技術等によって単に便利な情報社会を生んでいるだけではなく、その情報社会を効率良く回していく仕組み(社会制度)を構築しつつある、という話です。 も…
0から始める著作権 -
- 超「商品流通社会」と、著作権(6)
- 前回では、著作物は仮想空間内でダイレクトで授受されるので、権利が権利を生む社会はネット空間の中で無限に拡大していくという話をしました。 20世紀モデルでは、著作物が化体した商品(書籍、レコード、放送番組など)が流通するので、その商品を製作・流通・販売する会社が著作権の処理を行って…
0から始める著作権 -
- 超「商品流通社会」と、著作権(5)
- 前回では、創作者が資本家に従属する20世紀モデルについて述べ、学校教育の場においても「創作」や「著作権」を軽視する例にも触れて、古いモデルからの脱却が資本主義社会全体の課題であるという話をしました。 学校は、知識を獲得する場ではなく、生徒自ら知的財産を生み出し、知的財産権を管理し…
0から始める著作権 -
- 超「商品流通社会」と、著作権(4)
- 前回は、仮想空間においては、リアルな世界におけるよりも、著作物を生み出す著作者の立場が極めて大きくなっているという話をしました。 仮想世界の方が著作権が前面に出てきて、仮想空間の中で小説、音楽、仮想商品を創作する著作者の権限が、リアル世界よりもクローズアップされる、その入り口に我…
0から始める著作権 -
- 超「商品流通社会」と、著作権(3)
- 前回は、仮想空間の未来形には無限の可能性がある、その仮想空間を構成するものが「著作物」である、という話をしました。 今まで以上に「著作物」がクローズアップされる社会、仮想空間が商空間になる社会、その入り口に私たちは立っているのです。 数年後にはメタバースや3DWebは当たり前の社…
0から始める著作権 -
- 超「商品流通社会」と、著作権(2)
- 前回は、メタバースという仮想空間内の商品を例にあげて、仮想空間内の商品(架空の商品、著作物)を選択するのは、現実世界における自分が優越感、満足感、幸福感を得るためであって、仮想空間内のアバター(自分の分身)が満足するためではないという話をしました。 仮想の商品であるヘアードライヤ…
0から始める著作権 -
- 超「商品流通社会」と、著作権(1)
- 前回まで、「情報の大航海時代」における著作権の問題について述べてきました。15世紀から17世紀までの大航海時代が世界史を一変させたように、現在発展途上にあるインターネット世界やメタバース空間は著作物の創作や流通の環境を大きく変えていく、そして、著作権の問題は今まで以上に重要かつ必…
0から始める著作権 -
- 「情報の大航海時代」と著作権(9)
- 前回、メタバース空間などに存在する著作物に焦点を合わせると、著作権情報がポップアップで表示されて、その著作物を利用して二次創作をした瞬間に著作権者に何らかの報酬が与えられる仕組みの可能性の話をしました。 ここで重要になってくるのは、その著作物について二次創作が許されているかどうか…
0から始める著作権 -
- 「情報の大航海時代」と著作権(8)
- 前回は、研究者が書く論文において、先人の知の系譜を参考文献として掲載する例を紹介しました。良い論文であれば、追従する多くの研究者たちによってそれが参照され、彼らが書く論文の中でそれが参考文献として掲載されることになります。つまり、後続する論文において、参考文献として多く取り上げら…
0から始める著作権 -
- 「情報の大航海時代」と著作権(7)
- 前回は、オープンソースの例を示してソフトウェア開発における二次的著作物の創作の連鎖と、開発者に対して報酬を支払う仕組みの必要性について述べました。 創作の連鎖について、他の例を見てみましょう。 学術研究において、研究者は論文として成果を世に出します。その論文に、他人の過去の論…
0から始める著作権 -
- 「情報の大航海時代」と著作権(6)
- 前回は、二次的著作物の創作に当たって創作者自身が著作権に関する知識を身に付けて環境改善を図るべきという話をしました。 実際にそのような環境改善が提起された有名な例としては、ソフトウェア開発の分野におけるオープンソースの推進が挙げられます。 オープンソースは、ソフトウェア開発者…
0から始める著作権 -
- 「情報の大航海時代」と著作権(5)
- 前回は、二次創作を生み出す時に元の著作者に報酬を与えると興るであろう好循環のサイクルと、そのための著作権情報の提供、著作物の評価、著作物の使用料の重要性について話をしました。今回は、著作権情報や著作物の評価について、具体的な例を挙げながら詳しく見ていきましょう。 著作権情報と…
0から始める著作権 -
- 「情報の大航海時代」と著作権(4)
- 前回は、二次創作の元の著作者に何らの経済的報酬を与えてよいのでは、という話をしました。果たして、元の著作者の情報はどのように知ることができるのでしょうか。 食品の世界では、トレーサビリティが普及しつつあり、食品の生産者、生産日、生産方法などの生産に関する情報や、輸送経路などの流通…
0から始める著作権 -
- 「情報の大航海時代」と著作権(3)
- 前回は、情報が情報を生み出すことについて述べました。今回は、その具体的な事例を見ていきましょう。 皆さんは、ネット小説という言葉を耳にしたことがあると思います。オンライン小説とも呼ばれます。インターネット上で小説を発表して、有名になって、その小説が書籍として出版されるに至った…
0から始める著作権 -
- 「情報の大航海時代」と著作権(2)
- 前回、高度化し複雑化するIT社会・ネットワーク社会における、情報とその権利の問題について述べました。 そもそも、IT社会・ネットワーク社会における情報とはどのようなものでしょうか。例えば、ネット上には様々なサイトやサービスがあり、そこには色々な情報があります。恐らく、皆さんは、仕…
0から始める著作権 -
- 「情報の大航海時代」と著作権(1)
- 大航海時代と聞いて、皆さんはどのようなイメージを抱くでしょうか。 1400年代から1600年代にかけて、ポルトガルとスペインなどが競って新航路を開拓し、結果として新大陸の発見や地球一周が達成されました。当初はアジアの香辛料(胡椒など)を求めて新航路を探っていましたが、それが可能に…
0から始める著作権 -
- 著作者を取り巻く権利について(6)
- 前回まで、著作者を取り巻く権利である著作隣接権について見てきました。いろいろな種類があったので、ここでまとめてみましょう。 著作隣接権は、著作物を皆に伝える役割を持っている、 ①実演家、 ②レコード製作者、 ③放送事業者、 ④有線放送事業者 に認められている権利であり、以下の…
0から始める著作権 -
- 著作者を取り巻く権利について(5)
- 前回は、レコード製作者の著作隣接権を紹介しました。 レコード製作者にも、実演家の方々と同様に著作隣接権が与えられていましたね。レコード製作者も、音楽の著作物を皆に伝えてくれる存在であり、著作物を皆に伝える著作隣接権がレコード製作者に認められている、という話でした。 さて、皆さ…
0から始める著作権 -
- 著作者を取り巻く権利について(4)
- 前回は、実演家に認められている著作隣接権を紹介しました。 演奏家・歌手・指揮者・俳優・演出家のような実演家の方々は、著作物を皆に伝える人たちであり、その人たちに与えられる権利が著作隣接権でした。自分の実演を録音・録画する権利や、インターネット上で送信可能化する権利などがありました…
0から始める著作権 -
- 著作者を取り巻く権利について(3)
- 前回は、著作物の実演を行う実演家に対して認められる権利である著作隣接権を紹介しました。この著作隣接権は、具体的にはどのようなものなのでしょうか。 以前、著作者に対して認められる権利として、「著作財産権」の話をしました。「著作財産権」には複製権や公衆送信権などの他人に譲渡できる権利…
0から始める著作権 -
- 著作者を取り巻く権利について(2)
- 前回は、著作者を取り巻く権利として、作家を取り巻く権利である出版権を紹介しました。 作家は、通常は自分一人では本を出版できませんので、出版会社や電子出版会社に出版や発信を依頼します。言語の著作物の複製権や公衆送信権を持つ著作権者(作家等)が、出版したり公衆送信を行う者に対して設定…
0から始める著作権 -
- 著作者を取り巻く権利について(1)
- 前回まで、著作物をどのように利用するかという利用者側の視点に立って、著作権について考えてきました。 今回からは、軸足を著作者に戻し、著作者を取り巻く様々な権利について見ていきましょう。 まずは「出版権」です。出版権は、作家が生み出すような言語の著作物に関するものであり、作家を…
0から始める著作権 -
- 著作物をどのように利用するか(9)
- 前回は、著作物の引用について詳しく紹介しました。報道、批評、研究などの目的で、一定のルールを満たせば自由に引用できることがわかりました。 でも、ここで重要なことがあります。その引用が、引用される著作物の著作者の著作者人格権を侵害してはいけない、ということです。 著作者人格権、…
0から始める著作権 -
- 著作物をどのように利用するか(8)
- 前回まで、「著作物の自由利用」ができる場面について見てきました。私的な場、公共の場、教育の場、政治・三権、コンピュータ関係、という傾向が見られましたね。 ところで、この傾向には当てはまらない「著作物の自由利用」の場面として重要なものがあります。それは「引用」です。 「引用」は…
0から始める著作権 -
- 著作物をどのように利用するか(7)
- 前回は、様々な「著作物の自由利用」について紹介しました。他の場合も見てみましょう。 ○ 視覚障害者のための複製等 公表された著作物は、点字によって複製することができます。そして、コンピュータを用いて点字を処理して、公衆送信を行うこともできます。 ○ 時事問題に関する論説の…
0から始める著作権 -
- 著作物をどのように利用するか(6)
- 著作物を利用する人の側に立った「著作物の自由利用」には、ほかにも色々あります。今日は主なものを紹介します。 ○ 図書館での複製 図書館には通常コピー機が設置されています。図書館内の本については、著作権者の許諾を得ないでコピー(複製)することができます。ただし、コピーができるの…
0から始める著作権 -
- 著作物をどのように利用するか(5)
- 前回のブログで、著作物の自由利用について紹介しました。著作権者の許諾を得ないで著作物を自由に利用できる場合が、著作権法に幾つか定められているという話でした。 この著作物の自由利用は、著作物を利用する人の側に立ったものであり、とても重要なものです。詳しく見ていきましょう。 ○ …
0から始める著作権 -
- 著作物をどのように利用するか(4)
- 前回まで、著作物を利用するときに、著作権者の許諾を得ることを考えてきました。著作権管理団体を活用することによって、比較的簡単に著作物の利用許諾を得ることができるという話もしました。 ところで、著作物を利用するに当たって、必ず著作権者の許諾を得なければいけないのでしょうか。 実は、…
0から始める著作権 -
- 著作物をどのように利用するか(3)
- 前回、著作物を利用したい者が、どのように著作権者と利用許諾について交渉するかが重要な問題になると述べました。例えば、たまたま見かけたイラストが気に入って、自分のWebサイトやSNSに掲載したい場合に、そのイラストの著作権者を探し出し、具体的なライセンス契約にこぎつけるという作業が…
0から始める著作権
読み込み中 …